子供の新型コロナウイルスと川崎病
新型コロナウイルスに感染した子供の中で、川崎病のような症状が出た子供が複数報告されているということで、
わが家の長男が3歳の時にかかった、川崎病のことを思い出しました。
川崎病とはどのような病気なのか?
一つの参考になればと思い、長男が発病し、入院してから退院後の生活までを、書きます。
川崎病とは何か
川崎先生により、病気の治療法は確立されていますが、未だに病気の原因は不明。
全身の血管に炎症が起こる病気です。
幼い子供に発症することが多く、特に男の子が多いそうです。
入院治療が必要。
点滴により、血液製剤を大量に投与します。
この治療により、あらかたの人の症状が改善されますが、中にはまれに効きにくい人もいるとのこと。
発症から5日間が勝負と言われ、5日以内に治療を開始すれば、あらかた改善すると聞きました。
血管に炎症が起きた結果、心臓の冠動脈にコブを作ることがあり、コブができるとその後の治療が難航していきます。
長男が川崎病になった時の話
長男が川崎病になった時の実例です。
何らかの参考になればと思います。
発病してからの病気の進行が、とにかく急激で、怖いくらいでした。
元気いっぱいだった子供が、ぐったりとしたまま目を閉じて、動かなくなってしまいました。
- 38度の熱で受診するも、夏風邪。
- 夜中に救急車で運ばれる。
- 翌朝になっても40度超えの高熱。
- 抗生物質の点滴で下がらない熱。
- 血液製剤の点滴治療の開始。
- 退院後の予後観察3年。心臓のエコー
38度の熱で受診するも、夏風邪
長男が発症したのは3歳2ヶ月を過ぎた頃、6月の終わり頃でした。
土曜日の朝に38度前半の熱を出して、午前中に町の小児科クリニックにかかりました。
「夏風邪でしょう。」
ということで、薬をもらって帰ってきました。
家の駐車場に車を停めて、長男をチャイルドシートから降ろそうとした時に、長男の手の平に赤いぽつぽつとした斑点が出ていることに気がつきました。
「手足口病じゃない?」
私は一緒にいた夫に言いました。
「これは違うでしょ。」
夫は言いました。
実際のところ、私は手足口病の症状を見たことが無くて、手足に斑点=手足口病と、連想して口に出しただけでしたが、
気になったので、今度は別の病院の休日診療を受診することにしました。
2つ目の病院を受診して、手足口病ではないことはわかりましたが、時間が経つにつれ、手の平の赤い斑点は増えていきました。
1つ目の病院で処方された薬を飲ませ、その日の夜を、家で迎えました。
長男の時の川崎病:特徴
- 手足に表れる赤い斑点
夜中に救急車で運ばれる
私と長男は同じベッドで眠っていました。
夜中の12時を過ぎた頃、長男の小さな声が聞こえてきました。
「ママ。」
「ママ。」
か細い声でした。
「しんどい。」
目を閉じたまま、ぐったりとしていました。
嫌な予感がして、長男の体に触れると、体温がとても高いことが、すぐにわかりました。
体温を測ると、40度を超えていました。
「夏風邪が大変なことに!」
子供救急相談に電話をしていたら、長男が突然、
「痛い!痛い!」
と言って、泣き叫び始めました。
何が痛いのか聞いても答えてくれなくて、わからなかったのですが、とにかく相談員の方のすすめもあって、救急車を呼ぶことにしました。
夫が付き添い、長男は救急車で、小児科の先生がいた病院に運ばれていきました。
深夜に向かった、3つ目の病院では、念のため入院を勧められましたが、夫は長男を連れて帰ってきました。
乳幼児の入院は保護者が24時間付き添わなくてはなりません。
私は当時妊娠9ヶ月で、入院に付き添うのは大変だろうと思ったから、とのことでした。
子供のお尻に熱下げの座薬を入れたら、38度台まで下がりました。
そこで長男は眠りにつきました。
長男の時の川崎病:特徴
- 超高熱。
翌朝になっても40度超えの高熱
翌朝、熱を測ると、40度を超える熱に戻っていました。
いつも、
「もうちょっと、静かにしてくれない?」
と思うくらい騒がしい長男が、ぐったりとして、なかなか目も開きません。
土曜日の夜中に救急車で運ばれた病院に再び行き、結局入院することになりました。
抗生物質の点滴で下がらない熱
入院してから3日間抗生物質の点滴を受けました。
だけど、長男の熱は40度台から下がることはありませんでした。
長男の手の平に表れていた赤い斑点は、もはや斑点ではなく、点と点が繋がって、真っ赤になっていました。
そして全身に広がり、体全体の肌の色が、赤黒くなっていました。
舌まで真っ赤になっていました。
全身に表れた症状と、抗生物質の投与で下がらない熱から、
「おそらく、川崎病でしょう。」
と、先生が言いました。
長男の時の川崎病:特徴
- 抗生物質の投与で下がらない高熱。
- 全身が赤くなる。
血液製剤の点滴治療の開始
長男は、家から近くにある大きな病院に転院しました。
この病院は手足口病を疑って、2つめに受診した病院です。
そこで、血液製剤の投与が始まりました。
輸血による治療です。
血液製剤の点滴を打つ前に、書類にサインをしました。
内容は忘れてしまいましたが、誓約書?のようなものでしょうか。
12本の血液製剤の点滴を連続で投与しました。
この本数は人によって違うのかわかりませんが、長男の場合、12本でした。
半分くらい投与していた時点で、長男の顔色が、普通の肌色に戻り始めました。
全ての点滴を終える頃には、いつものスッキリとした長男の顔に戻っていました。
ずっと、ほとんど目を閉じたまま、ぐったりとしていた長男が、目をぱっちり開けて、こちらを見つめ返してくれた時は嬉しかったです。
この時に、子供はうるさいくらいがちょうどいい。と思いました。
平熱に戻ってから、1度だけ39度台の熱を出したのですが、それもすぐに引き、しばらく様子を見てから退院することとなりました。
長男の時の川崎病:特徴
- 手足の指の皮が、ベロベロにめくれてきた。
退院後の予後観察3年。心臓のエコー
退院後、最初の半年間は、ずっと薬を飲んでいて、定期的に病院に行っては、心臓のエコーの検査を受けていました。
冠動脈にコブができていないかチェックするための検査です。
川崎病で退院してから3年間、定期的に通いました。
現在長男は7歳。
心臓の冠動脈にコブができることは無く、スイミングに、野球に、スポーツにいそしみながら、元気に小学校に通っています。
さいごに
私は長男が発病してから初めて“川崎病”という病気を知りましたが、それほど珍しい病気でもなく、身近でもぽつぽつと、かかったことがある子が、いました。
何事も早期発見と言いますが、症状を上手く伝えられない小さな子供の病気は、やきもきしますね。
- 全身の血管に炎症が起こる病気。
- 血管の炎症により、心臓の冠動脈に負担がかかる病気。
- 治療法が見つかっている病気。
- 原因不明の病気。
みなさんの健康が、守られますように。
新型コロナウイルス感染症 (2019年) - Wikipedia
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